The Sun also Rises.

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面子の国、中国

中国についての基礎知識としてまず知っておかなければならないことは、中国は想像を絶するほどの競争社会。この競争社会が文化の大前提にあることを知っておくのが大切です。中国が「面子の国」と言われるのも競争社会ゆえのこと。

中国人は失敗しても絶対に謝らない。これも面子。謝ることにより自分が間違っていたことを証明してしまい、自分の権威が失墜し競争社会では負けになってし まうからです。中国人が面子を潰されることを極端に嫌い、面子を潰した相手に激怒するのもそのためです。

中国では全員が出世レースを爆走しているような国。それは政治の世界も同じで、現在習近平国家主席がかなり強気に日本に迫っているのも面子の問題。習近平は相当に中国で実権を握りつつあるのですが、まだ中国全体を掌握しきれていないので、大国日本に強気な姿勢を見せることで中国国内の競争に勝とうとしているようです。おそらく習近平が中国を掌握した段階で日本と実務的な交渉に乗り出すのではないかと思っています。日本政府が中国に強気で行 くと、さらに習近平が強気に日本に迫ってくるという負のスパイラルが起きてしまいます。つまり、習近平は、面子を保つために中国国内で「チキンゲーム」をしている状態なのではないでしょうか。

中国という国は他の国とかなり違い、外交は国内政治の表れなんですね。国内の権力争いの中で日本にどれくらい強く迫れるのかというのが中国の為政者の力の 誇示のように思われます。習近平が鄧小平と同様に中国全土を掌握すれば、何かしら中国と交渉ができる体制になると思います。