The Sun also Rises.

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多文化主義社会への道のり

ミス・ユニバースJapanに選出された宮本エリアナさんが父がアメリカ人、母が日本人であることが注目され、さまざまな反応が日本界隈で起きているようです。ミス・ユニバースJapanにハーフの女性が選べれたことは、日本にも多様性の理解が広がりつつあると思われる一方で、SNSを中心に日本人ぽくないと誹謗中傷が起きているとデイリー・メール、CNN、ワシントンポスト、インディペンデントなど海外メディアも取り上げています。

 

日本社会を多様性の理解を軸に再構成するにはまだほど遠いのですが、少しずつ着実に動きがあるようです。いきなり移民を受け入れる前に順を追って多様性の理解に基づいた社会になっていくのが望ましいのかもしれません。

 

その中で日本の動きに目を向けると、最近こんな動きがあります。

 

小林よしのりさんのミスユニバースJapanについての記事にモヤモヤしてしまいましたが、これも多様性へ少しずつ近づいていく上で通るべき道なんだと思います。顔は違っても文化は日本だから同じ日本人として受け入れたらどうだという論調ですが、裏を返すと文化が違うと排除しても良いことになってしまう。多様性の理解ではなく、同化政策の延長が論理の背後に見えます。いきなり多様性の理解は難しくても、まずは外側だけでも多様性にしていこうと捉えれば、一歩前進とも思えます。

 

日本にはおそらく3つの層があり、多くは顔も文化も日本人だったら日本人として受け入れ、違ったら排除する層と、もうひとつはハーフも同じ日本人だから受け入れるべきだという層。最後の少数派が移民も含めて日本に永住する意志のあるものすべてを日本人と受け入れ、社会を多文化主義により再構成するんだという層。

 

 

右に同化政策を取って左に多文化主義を取ると、排他的傾向の強い人は同化政策が先鋭化した人。おそらくハーフを差別的に扱うなという意見がで始めたのは日本社会が多文化主義への過渡期なんだろうなと思います。テレビにハーフタレントが急激に増加しつつあり、小林よしのりさんのように徐々にハーフの人を受け入れつつあるのが、同化政策多文化主義の中間だろうと思います。

 

ハーフタレント、ミス・ユニバースJapanにハーフの女性、何か外国つながりでもうひとつ来そうです。この国を統治する人の壮大な計画がどのようなものかを現象を見ながら帰納法的に類推していくと、次の時代の扉が見えてきそうです。

 

ミス・ユニバースJapan、日本的ではないと非難される