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BBC。英国、中国との自由貿易協定に前向きの姿勢。そして、脱工業化社会へ。

英国が中国との自由貿易協定に前向きの姿勢です。ブレグジット(英国のEU離脱)を受け、英国はEUに縛られず自由に経済や外交交渉ができるようになり、結果、中国との関係を深めています。英国は銀行業や保険業などサービス業を軸に中国市場に参入します。

 

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英国と中国の蜜月の関係は以前から取り沙汰されていて、ウィリアム王子が習近平に表敬訪問したり習近平エリザベス女王に謁見したりと、国家をあげて関係を深めていました。チルコット報告書からもぼんやりと見えてくるように、英国は米国から距離を置く外交をしているのかもしれません。

 

ブレグジットによりポンド安になって英国の製造業にとっては追い風のように思われましたが、中国との自由貿易協定によって、安価な工業製品が英国に流入して英国の製造業を破壊する可能性が出てきました。とくに鉄鋼業は深刻な事態です。中国の鉄鋼業は需給のバランスが崩れ生産能力がつきすぎ、それが世界の鉄鋼価格の下落の原因になっています。

 

中国から激安の鉄鋼が流入して英国の鉄鋼業を崩壊させる可能性があるにもかかわらず、銀行業や保険業などのサービス業が国際競争力があると判断して強みに特化しようとしているのは、選択と集中の結果なのかもしれませんが、英国の製造業は没落するのは間違いなさそうです。