ミス・ユニバースJapan、「日本的」ではないと非難される。(インディペンデント紙)
ミス・ユニバース日本代表に選ばれた宮本アリアナさんに対して、SNSを中心に「日本人」じゃないと非難が集中していて、CNN、インディペンデント紙、ワシントン・ポスト紙を含む世界のメディアが日本の排他的な文化を取り上げています。
宮本アリアナさんは長崎の佐世保生出身で、佐世保にはアメリカ海軍佐世保基地がある。アーカンソー出身のアフリカ系アメリカ人の父と日本人の母を持つ女性。高校時代をアメリカで過ごすなど日本とアメリカを行ったり来たりしている経歴も、日本人じゃないという非難が集中している理由のようです。
佐世保だけでなく東京でも宮本さんの写真を見せて反応を見た限りでは、日本人ではなくミスユニバース日本代表に相応しくないという意見が多数を占めたそうです。しかし、日本情報を世界に提供するコタクによれば、少しずつ状況は変わりつつあると説明しています。
混血に関して言えば、7世紀以来日本、中国大陸、朝鮮半島の人の間で盛んに異文化同士の結婚が進み、9世紀までには貴族の3分の1が祖先に海外出身の起源を持つほどまでになっていた。混血が日本の歴史上で起きていたので、「純血」の日本人は非常に曖昧なんですね。
排他的な社会の3条件は、1)同じ言語、2)同じ文化、3)極端に人の出入りが少ない社会が揃って成り立つのだろうと思います。
現在は忘れられてしまっているかもしれませんが、実は日本は「単一民族」ではなく、鎖国をしていた時代でもアジアの各地域との交流があったんです。非常に多様性に満ちた社会でした。
さらに遡れば、日本はかつてシルクロードの終着点で、アジアからの多くの人が行き交う国だったんです。その名残りが日本人の多様な顔に表れているんですね。アジアを旅行した方ならわかると思います。日本の顔はアジア全土の顔が集まっているように見えます。
温故知新と言われるように、かつての日本の姿の中に新しい日本の姿があるように感じます。日本が再び「シルクロードの終着点」になってくれたら、世界の見方もかわるはず。
前述の文章を英語多読教材のために英語でも書きました。英語の勉強に良かったらどうぞ。
【英語多読9】Miss Universe Japan Criticized for bing "not Japanese enough"