The Sun also Rises.

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英語を使った英語学習法

英語学習のベストな方法は何かとよく聞かれます。英会話学校に通うのが最も効果の表れる学習法なのですが、問題は予算。年間20万円以上の出費は大変負担になることが英語を学びたくても簡単に学べない敷居の高さなのだろうと思います。独学にもさまざまな方法があり、その中でも覚えればすぐに使える英語が身に付く学習法があります。それは映画を使って英語を学ぶことです。

 

英会話学校で英語を学ぶのが一番なのですが、問題点も少なからずあります。それは先生が男性か女性かで話す英語が男性英語か女性英語になるという点です。例えば、「散髪した」という意で、I got my hair doneと言うと正しい英語なのですが、これは女性の言葉。男性が「散髪に行った」と言う場合はI went to a haircutとよく言います。教科書にはI have my hair cutとあり、これが一般的な言い方。I got my hair doneと男性が言ってしまうとゲイと思われることが多いです。実際にカナダ人の女性の先生がこの表現を男性の生徒さんに教えたことでその生徒さんがゲイと思われて思わぬ事態に陥ったこともありました(笑)。先生の話す言葉が生徒さんに影響を与えてしまうのはよくある話。

 

本当に良い英語の学習の仕方は映画を観ながら自分の年齢と同じ俳優/女優の英語を学ぶこと。少年の英語は少年の言葉で大人が使うとまた意味が変わってしまうことがあります。女性の話す言葉も女性が話す表現。男性が使うと可笑しく聞こえてしまいます。このあたりは英会話学校の授業ではなかなかわからず、映画のようなシチュエーションの中で使われないことには言葉のニュアンスがわかりにくいですね。映画の中で俳優が発したセリフに対して相手がどういう反応をしたのも見逃さずに見ておくことも英語学習に役に立ちます。

 

昔は北米のVHSに収録されている英語字幕がテレビに表示される機械が丸善で売っていて非常に重宝しましたが、最近はDVDに英語の字幕が最初からついているのでいつでも勉強できます。英語学習者に良い時代になりました。慣れるまで辞書を引きながら頑張らないといけませんが、覚えた単語や表現はすぐに使えるようになります。

 

注意することは、スラング。避けたほうが良いです。白人が使う場合はオッケーでも白人以外が使うとダメだったり、ジャッキー・チェンクリス・タッカーの『ラッシュアワー』の中にあるように黒人が使っても大丈夫な言葉が黒人以外の人が使うと差別語になってしまうこともあります。このように映画を観ていると言葉の使い方も学べるので映画は非常に良い教材になります。

 

実際にどのように映画を使って英語学習をしたらいいのかを説明します。現在のDVDには字幕がついているのでスクリプト集がそれほど必要にならなくなったと思いますが、多くの映画のスクリプトが無料で手に入るので紹介します。The Internet Movie Script Database (IMSDb)というサイトの左上のSearch IMSDbのボックスに映画のタイトルを英語で入力するとほぼすべての映画のスクリプトが見つかります。スクリプトを読みながら学習に役に立てることができます。

 

英語のスクリプトを読んで意味を調べるために辞書を引くのが面倒くさいという方には、映画のスクリプトに日本語訳と単語の説明が書かれたスクリプト集が販売されています。Amazonで「スクリプト」と「映画のタイトル」を入力すれば多くの映画のスクリプト集が見つかります。ここではBack to the Futureのスクリプトを紹介します。

 

映画のセリフをとにかく聞こえてきた通りに書き取りを行うディクテーションを頑張って行うとリスニング力が格段に上がります。これでTOEIC900オーバーになった方もいらっしゃいます。前述のIMSDbでスクリプトが入手できますので自分がディクテーションした内容がどこまで正確にできたのかもチェックができます。

 

映画を観て英語を学習する方法の特徴は、覚えた表現がすぐに使えること。英会話の表現集にはない生きた表現とウィットに富んだユーモアあふれる表現が身につきますので、本当にお勧めします。