【書評】『幸福優位7つの法則』ポジティブ思考・再起力編
『幸福優位7つの法則』はなかなか衝撃的な心理学の書籍でした。心理学の中でも最新のポジティブ心理学という領域がテーマで、従来の心理学はうつ病や統合失調症などの病理を解明し正常に戻すことに焦点が当てられていたのですが、ポジティブ心理学は人を成功に導くために同じように科学的手法により追求する心理学です。法則は7つあるのですが、「運気」を上げるための方法と挫折した時に挫折を克服する方法に焦点当ててたいので今回は法則3と法則4を取り上げました。
幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論
- 作者: ショーン・エイカー,高橋由紀子
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2011/08/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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運の良さは科学的に証明されていないのですが、楽観的で幸せと自分の中で思っている人は目の前にある「幸運」を手にする確率が高くなるというのが心理学から言えることだそうです。「幸運」はすべての人に平等に与えられていて手にするかどうかは自分が「運が良い」と思っているかどうか。運が良くなる方法が実はあるんです。
運を良くするためにはリラックスして世の中をポジティブに受け止められれば失敗も成功のために必要なことと考えられるようになります。ポジティブ思考になるための訓練方法が、寝る前に5分だけで良いので今日あった良いことを3つ思い出して日記に書く習慣をつけること。これを続けるとマイナス思考からプラス思考になりやすいですよ。これを習慣化すれば自然と自分を受け入れられるようになります。
アメリカの弁護士がうつ病に罹患する確率は他の業種よりも3.6倍高いそうです。その原因はロースクール時代から議論の中で相手の欠陥を見つけるよう教育され、ものごとを受け入れるより批判するよう訓練されているから。この思考になってしまうと世の中を批判的に見て自分に対しても批判的になってしまう。
訓練によって批判的になるのなら演繹的に考えれば訓練次第では世の中の良い部分も見られるようになるはずですよね。
人は見たいものしか見えないことが心理学の実験で実証されています。アメリカの弁護士は「見たいもの」が相手の論理の矛盾点。それだけしか見えなくなり世界の負の側面にだけ目に行ってしまっているのだろうと推察できます。ここで言えることは、良いことだけ見えるようにすれば心のフィルターにネガティブなことがかけられて良いものしか見えなくなってくるはずです。
毎日寝る前に5分だけで良いので今日あった良いことを考えて日記に書くだけで「見たいもの」がポジティブなものだけになっていきます。これを習慣化すればたとえ逆境にあったとしても逆境の中にチャンスを見いだせるようになり、さらに大きな挫折を経験したとしても「失敗」を成功のために必要なことと捉えられて自分が成長できる良い機会にもなるはずです。
良いことがあったらすぐに書けるようにメモ帳を持ち歩き、ベッドの横にメモ帳とペンを用意しておくだけで素晴らしい人生が待ってます。