The Sun also Rises.

主に海外ネタ、国際政治、中国語、英語、心理学/精神医学について書いていきます。

面白かったTED Talks (2)

(1)革新的なことをしたいなら「ナウイスト」になろう

 

MITメディアラボのディレクターである伊藤穰一さんの「革新的なことをしたいなら「ナウイスト」になろう」は、非常に刺激的でベンチャー企業の最前線の様子がわかるTED Talksでした。

 

所要時間12分31秒。



 
タイトルにある「ナウイスト(nowist)」とは「フューチャリスト(futurist)」に対する対義語。

簡単に要約すると、インターネット以前(BI: Before the Internet)は起業してモノ を作るのに大資本と戦略や計画が必要で起業は誰にでもできるものではなかったのですが、インターネットの時代には必要な人材はネットで募集でき、かつてモ ノを作るのに多くの人手と工場が必要だったのが今では小さな設備だけで済む時代。一番重要なのは、コンバスがどこを向いているか(ミッションステイトメン ト)と「学ぶ」意欲があればどんなことでも可能ですよ、という内容でした。大切なのは未来を見据えるよりも「今が大切」という現在を見据えて行動すること だそうです。ベンチャービジネス向けの講演かなと思います。

 

このように最先端の現場のことが短いプレゼンに凝縮され、かつ非常に刺激的な内容で楽しめます。リスニングの訓練は退屈なテーマが多いのですが、 TED Talksのスピーチは最先端の現場で行われていることを観客を魅了するプレゼンの達人がスピーチするので聞いていて飲み込まれていくのがわかります。勉 強するなら楽しい方が良いので、TED Talksが無料で良いリスニング教材になると思います。

 

(2)「迷宮に迷い込んでいしまったらどう抜け出せば良いのか」

 

今回のTED Talksでは日常生活でよくある「迷宮」に迷い込んでしまった時にどうやって抜けだしたら良いのかということを科学の世界の実例を用いて説明してます。

 

所要時間 15分53秒

 


科学の世界では出発点Aから実験を行うことで正しい結果Bにたどり着きますが、その時の結果のみが求められプロセスが軽視される傾向があるそうです。しか し、実はそうじゃないんだと言っています。いくら実験をしても正しい結果が出ない時には「迷宮」に迷い込んでしまい気持ちが落ち込んでうつ気味になってし まうことがあるそうです。実はこの「迷宮」に迷い込むプロセスこそが重要で、「迷宮」 (TED Talksではクラウドと言っています)の中には正しい結果と未知の領域を分ける境界線があります。その境界線を越えて未知の領域に行けばアインシュタイ ンなど偉大な科学者が作り出したような未知に対する答えが見つかる、と。その答えに達するためには未知の領域との境界線を越える必要があります。その境界 線を越える方法が「Yes and」という魔法の言葉。「迷宮」に迷い込み答えが見つからず悩んでしまい視野狭窄になってしまっている時は、知人、友人に相談するのがベター。新しい 考えがあったらその考えに同意し(Yes)しその考えを使って自分の実験を新しい角度で見てみること(and)。言葉を代えて言うと相手がボケを言ったら ボケで返すみたいなことで視野が広くなり新しいインスピレーションが得られて「迷宮」から抜け出せます。

科学の世界に限らずあらゆることに使えそうです。悩みんでしまっている時は視野狭窄になってしまっているので、「Yes and」によって自分の視野を広げることで未知が開けるんだろうなと思いました。